環境モデル都市:温室ガス削減に独創性、6自治体選定
- 2008/07/23(水) 07:51:24
政府は22日、温室効果ガスの大幅削減を目指し、独創的な取り組みをする全国6自治体を「環境モデル都市」に選定した。それぞれ、温室効果ガス排出量を各基準年より50〜66%減らす目標を掲げている。政府は北海道洞爺湖サミットに向けて発表した「福田ビジョン」で「50年までに現状から60〜80%削減」という目標を打ち出しており、モデル都市で実績を築き、全国に波及させたい考えだ。【山田大輔】
モデル都市は、福田康夫首相が今年1月の施政方針演説で提唱した。全国から82件(89自治体)もの応募が集まり、大幅な削減目標や実現可能性、地域の特色を生かしているかどうかなど、五つの選定基準を満たした6自治体(北海道帯広市、北海道下川町、横浜市、富山市、北九州市、熊本県水俣市)を選んだ。
各自治体の提案には、再生可能エネルギーの普及率拡大や、公共交通機関の活用、バイオ燃料の利用促進などが盛り込まれた。
政府は、財政支援のほか、既存の制度や特区指定などを最大限適用し、目標達成を後押しする。また、今年度中に「低炭素都市推進協議会(仮称)」を創設し、各都市の試みを全国に広げる。
政府は、応募にあたり「50年に半減以上」との目標設定を求めた。北海道洞爺湖サミットでも、「2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量を少なくとも半減させる」との長期目標について、世界で共有することで合意しており、世界への情報発信にも生かしたい考え。
また、▽東京都千代田区▽長野県飯田市▽愛知県豊田市▽京都市▽堺市▽高知県檮原(ゆすはら)町▽沖縄県宮古島市−−の7自治体を「環境モデル候補都市」とし、取り組みの進展状況によって、基準を満たせば追加選定を検討する。
毎日新聞 2008年7月22日 東京夕刊
岡田・民主副代表:温暖化対策で施設視察
- 2008/07/23(水) 07:50:47
民主党の地球温暖化対策本部長を務める岡田克也副代表は22日、東京ガスの研究施設「千住テクノステーション」(東京都荒川区)を視察した。
岡田氏は「地球温暖化対策を臨時国会でも大きな論点にするため、省エネ技術などを勉強したい」と述べ、燃料電池で動く自動車に燃料となる水素を供給する「水素ステーション」などを見て回った。
視察は今年3月からで、4カ所目。民主党は温暖化対策として、地球温暖化対策税(環境税)の創設や温室効果ガスの国内排出量取引導入をまとめており、その制度設計に視察結果を役立てる方針だ。【小山由宇】
毎日新聞 2008年7月23日 東京朝刊
多摩川:下流の水温、20年で2度上昇 魚への影響懸念
- 2008/07/17(木) 06:13:09
首都圏を流れる多摩川下流の水温がこの20年間で約2度上昇したことが、環境省の調査で判明した。利根川中流や東京湾内の水温も約1度上昇していた。国内の大河川で長期間の水温上昇が裏付けられたのは初めて。地球温暖化との関連は不明だが、同省は魚など生き物への影響が懸念されるとして、首都圏以外の川に調査を拡大する。
1985〜2005年の多摩川と利根川の各地の年平均水温のデータを過去5カ年ずつ平均化し、その変化を分析した。その結果、多摩川下流の田園調布堰(せき)上(東京都大田区)では、水温が20年間で1・92度(1年あたり0・096度)上昇したことが判明。利根川中流の坂東大橋(埼玉県本庄市・群馬県伊勢崎市)でも0・94度上昇していた。また、東京湾口の千葉県富津市沖で同1・02度上がっていた。
坂東大橋は、イワナなど冷水を好む魚と、フナなど温かい水を好む魚の生息域の境界付近に当たり、今後も水温が上がり続ければ、冷水魚の生息環境が脅かされる恐れがあるという。水温上昇の原因について、同省は「人口集中で温かい生活排水の流入が増えた影響も考えられる」としている。【山田大輔】
毎日新聞 2008年7月15日 東京朝刊
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身近なことから環境問題考える 毎日新聞社で17日 /東京
- 2008/07/14(月) 00:00:00
◇守乃ブナさん講演
身近なことから環境問題について考える「普通の人のための連続エコ講座」が17日、千代田区一ツ橋のパレスサイドビル1階「毎日新聞水と緑の地球環境本部」で開かれる。
今回は、ラジオDJなどとして活躍中の守乃ブナさんが、「和の精神で涼しく」をテーマに講演する。守乃さんは「ミュージックプラザ」や「ポップス・ベストテン」などFMラジオ番組のDJを務める傍ら、京都きものコンサルタント協会の1級師範を取得するなど、“和”の生活にも精通している。
講座は午後6時半から同8時まで。先着30人で無料。参加者にはエコバッグを進呈。事前の申し込みが必要。住所、氏名、連絡先を明記の上、エコロジーオンライン事務局(電話03・3584・2133、ファクス3586・8010、電子メールinfo@eco−online.org)まで。【佐藤岳幸】
〔都内版〕
毎日新聞 2008年7月5日 地方版
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暖かな破局:番外編 エコライフのつくり方 快適に省エネ
- 2008/07/13(日) 00:00:00
国内の温室効果ガス排出量は、06年度で13億4000万トン(二酸化炭素=CO2=換算)。京都議定書に定められた基準年の90年度から6・2%増加した。なかでも家庭部門は同30%増の1億6600万トン。家電の大型化や多様化、小規模世帯の増加が原因だ。生活の豊かさとCO2削減の両立は可能なのか。連載「暖かな破局」番外編では、今日からでも始められる温暖化対策の実践例を紹介する。【温暖化問題取材班】
◆行動編・大阪府の三澤さん
◇待機電力を徹底カット→電気代、月2770円
◇窓に「ゴーヤのすだれ」→室温、5度低下
「葉が育って窓を覆うと、いいすだれになるんですよ」。大阪府阪南市の主婦、三澤友子さん(53)は、台所の窓の向こうで伸びるゴーヤの成長が楽しみだ。成長が速いツル性植物をすだれ代わりに使う「緑のカーテン」。夏の日差しが遮られると、室内の温度が5度は違うという。
夫(54)と長女(26)の3人暮らし。標準的な家庭に比べると水道や光熱費が半分以下に抑えられ、「全部で1万円あればおつりがくる」省エネ生活を送る。待機電力と直射日光、ガソリン使用を徹底的に減らすのがカギだ。
午前中は、東側7カ所の窓で雨戸まで閉め、日光を通さない遮光カーテンを引く。午後は、西側の3カ所の窓と玄関を同じように遮光する。日が暮れると遮光カーテンから網状のカーテンに替え、窓を開けて自然の風を取り入れる。
どのコンセントにも、スイッチ一つで家電の待機電力をカットする「テーブルタップ」を付けている。「操作はスイッチ一つで簡単。古い家電では待機電力だけで1割も消費する場合もある。こまめにオフにすると効果は大きい」。洗濯機置き場など、単独の家電しか使わないコンセントにも取り付ける徹底ぶりだ。
軽乗用車が1台あるが、週末のまとめ買いに使うくらいで、平日は乗らない。以前は1カ月のガソリン代を4000円と決めていたが、最近のガソリン価格上昇で足りなくなった。目安を給油量に替え、1カ月30リットルに抑えているが、1リットル180円時代への突入で5000円を超えそうだ。
このほか、テレビはこまめに消してラジオを活用する▽風呂は続けて入る▽追いだき、足し湯はしない▽洗濯は風呂の残り湯を使う▽エアコンの稼働時以外はブレーカーを落とす−−を実践。「何も我慢してない」というが、6月の電力消費量は143キロワット時、料金は2770円で済んだ。
省エネ生活を意識し始めたのは8年前。理事を務めるNGO(非政府組織)の勧めで「環境家計簿」をつけ始めてからだ。電力、水道、ガス、ガソリンなどの1カ月の使用量をパソコンに入力すると、CO2の排出量を把握し、過去の実績や他の家庭と比較できる。「前年同月と比較して増えると、原因を考えるようになった」
家電の買い替えでもパンフレットを徹底的に比較し、最も省エネの商品を選択する癖もついた。6年前、17年間使っていた冷蔵庫を省エネタイプに替えた際は、電気代が1カ月に2000円も下がり、「買い替えの威力」を実感したという。
カボチャにトマト、トウモロコシにオクラ……家庭菜園も好きで、夏は食べきれないほど食卓に並ぶ。地元の食物を食べて輸送にエネルギーを使わない「地産地消」型の省エネだ。
「省エネ生活って快適。楽しくて、やめられません」【江口一】
◆建築編・東京大の小宮山学長
◇壁に厚さ7センチの断熱材 電力の6割、太陽光発電
◇エネルギー消費、5分の1に
家庭の消費エネルギーを8割減らした「エコハウス」が東京都世田谷区にある。木造2階建ての外壁は、明るいグレーのモダンな雰囲気。東京大学長の小宮山宏さん(63)が妻潔子さん(61)と2人で暮らす。02年に完成した。延べ床面積は旧宅から倍増の約200平方メートルだが、消費エネルギーは以前の年間2万キロワット時から、年間4000キロワット時に減らした。
「エネルギーを無駄にしないのが秘訣(ひけつ)。せっかく部屋を冷やしたり暖めても、その空気が外に逃げては何にもならない」と小宮山さんは説明する。2階の居間の壁に設けた扉を開けると、厚さ約7センチの黄みを帯びた断熱材が見える。約20カ所ある窓はすべて二重にした。おかげで、熱が特定の場所にこもりにくく、案内された部屋の室温はどこもほぼ同じで、快適だった。
エネルギー源も自分で確保できるよう技術の粋を集めた。屋根には太陽光発電パネル24枚を並べ、必要な電力の約6割を賄う。空気を熱源に冷却・加熱するヒートポンプも備えた。
買い替え期を迎えたエアコン、冷蔵庫は省エネ型製品を選び、車もハイブリッドカーを購入した。潔子さんは「まだ使えるのに、買い替えなんてもったいない」と考えたが、「資源はリサイクルされる。重視しなければいけないのはエネルギーの無駄遣いだ」と説き伏せた。
太陽光発電パネルなどで国から約48万円の補助金を受けたが、自己負担は約377万円に上る。しかし、電気代やガソリン代が4分の1に減ることもあり、12年で回収できるという。小宮山さんは「原油高騰でもっと早く元が取れるかもしれない」と、低炭素社会の到来を実感する。【田中泰義】
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<家庭で手軽にCO2削減マニュアル>
■冷暖房
◆家族生活
◇同部屋で一家だんらん→238キロ
家族が同じ部屋で過ごして、暖房と照明の利用を2割減らせば、年間238キロのCO2削減になる。家族のきずなも強まる。
◆エアコン
◇設定温度を1度抑える→33キロ
室温を夏は28度、冬は20度を目安にしよう。暖房を年間169日(1日当たり9時間)、冷房112日(同)使用している場合、設定温度を1度変えると、CO2は年間33キロ減る。フィルターを1カ月に1〜2回掃除するとさらに省エネだ。
また、衣服を着込むと、体感温度が上がり、暖房の使用を減らせる。上昇幅はカーディガンで2.2度、ひざ掛けで2.5度、ソックスで0.6度になる。
◆シャワー
◇1人で1日1分間短縮→69キロ
お湯を流しっぱなしにしない。1日1分、3人家族の全員が使用時間を短くすると、年間69キロのCO2削減になる。
風呂につかる場合は、残り湯を洗濯などに活用しよう。市販の専用ポンプを使うと便利だ。年間7キロのCO2削減になる。
■家電製品
◆照明
◇白熱電球やめ蛍光灯に→34.4キロ
白熱電球(54ワット)を電球型蛍光灯(12ワット)に交換すると年間でCO2は34.4キロ減る。
◆テレビ
◇1日1時間視聴減らす→30キロ以上
主電源をこまめに切る。画面の明るさや音量を調節しても効果あり。プラズマテレビ32インチの場合、視聴時間を1日1時間減らすと、年間でCO2を30キロ以上減らせる。パソコンでは、「モニタの電源オフ」から「システムスタンバイ」に変えると、デスクトップ型では年間5.2キロのCO2を減らせる。スクリーンセーバーは省エネにならない。
◆温水トイレ
◇使わない時ふた閉める→14.3キロ
使わないときはふたを閉めよう。開けっ放しにした場合に比べ、年間14.3キロCO2を減らせる。便座暖房や洗浄水の温度を低めにし、寒い季節だけ使うことで、さらに省エネできる。
■外出時
◆自動車
◇アイドリング停止5分→39キロ
1日延べ5分間のアイドリングストップを年間に240日実行すると、39キロのCO2削減になる。5秒間の実行でも効果あり。このほか、アクセルをゆっくり踏んで発進したり、加減速の少ない運転、早めのアクセルオフも効果大。
◆公共交通
◇週2日、車通勤をやめる→184キロ
通勤や買い物にバスや鉄道、自転車を利用しよう。
自家用車の運転を週2日往復8キロやめると、年間では、184キロのCO2を減らせる。
◆買い物
◇エコバッグを持ち歩く→58キロ
買い物袋を持ち歩こう。4人家族が3日分の食料品を購入する場合、市場などで包装の少ない食品を選び、レジ袋やトレー、ラップなどのごみを出さなければ、年間約58キロのCO2削減になる。
■キッチン
◆冷蔵庫
◇設定を「強」から「中」に→70キロ
モノを詰めすぎない▽無駄に開閉しない▽開ける時間を短く▽設定温度を「強」から「中」に▽壁に密着させない−−の工夫をすれば、CO2は年間70キロ近く減る。電気代も年3500円以上節約できる。
◆炊飯器
◇残りご飯の保温やめる→34キロ
保温は大量の電力を消費する。冷えたご飯を電子レンジで温め直した方が、ジャーで保温したより年間34キロのCO2削減になる。
ガスコンロは、炎が鍋底からはみ出さないように調節する。1日3回、水1リットルを沸騰させる場合、強火を中火にすれば年間5.5キロのCO2削減になる。鍋の水滴をふき取ってコンロにかけよう。
◆食器洗い
◇手洗いよりも機械使用→25.3キロ
食器をまとめて、食器洗い乾燥機を使えば、手洗いより年間で25.3キロもCO2が減る。洗浄終了後、扉を開けて余熱だけで乾燥させればさらに省エネだ。
(すべて実行すれば、現状の16%(847キロ)削減可能です)
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◆地球温暖化問題に取り組む非政府組織(NGO)
▽A SEED JAPAN
http://www.aseed.org/
▽環境エネルギー政策研究所
http://www.isep.or.jp
▽「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
http://www.jacses.org/index.html
▽世界自然保護基金(WWF)ジャパン
http://www.wwf.or.jp/
▽地球環境と大気汚染を考える全国市民会議(CASA)
http://www.bnet.jp/casa/index1.htm
▽気候ネットワーク
http://www.kikonet.org/
▽コンサベーション・インターナショナル・ジャパン
http://www.conservation.or.jp/
◆省エネ暮らしに役立つホームページ
▽財団法人 省エネルギーセンター
http://www.eccj.or.jp/
▽全国地球温暖化防止活動推進センター
http://www.jccca.org/
▽地球温暖化防止のための国民運動「チーム・マイナス6%」
http://www.team‐6.jp/
財団法人・省エネルギーセンターの「家庭の省エネ大事典」や全国地球温暖化防止活動推進センターの「家庭でできる取組み10項目」などから作成。グラフの合計は端数処理のため一致しません。
毎日新聞 2008年7月12日 東京朝刊
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