G8環境相会合:温室ガス削減「50年に50%以上」要求−−議長総括案

  • 2008/05/26(月) 07:11:57

◇中期目標は盛らず
 神戸市で開催中の主要8カ国(G8)環境相会合の議長総括案が25日、明らかになった。地球温暖化対策で、先進国は50年の温室効果ガス排出量を50%減を大幅に上回る削減手段を講じるよう求めた。実現の前提となる中期目標は数値目標を盛り込まなかった。「先進国の責任逃れ」として途上国の反発は避けられず、京都議定書後の枠組みづくりに日本の指導力が問われそうだ。

 総括案は日本が作成し、25日夜、参加各国に示された。最終日の26日に合意された後、7月の北海道洞爺湖サミットに報告される。

 それによると、昨年の独ハイリゲンダム・サミットで「50年半減」が共通認識になったことを踏まえ、「洞爺湖サミットではより高い合意を期待する」と提起。「今後10〜20年に世界の排出量を増加から減少に転じさせるため先進国は国別数値目標を掲げるべきだ」とした。

 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は昨年の報告書で先進国に20年に90年比25〜40%減を求め、会合ではドイツなどは同じ数値を提案した。しかし米国は「実現可能な数字を掲げるべきだ」と反対。総括案は「IPCCの知見を考慮した野心的目標が設定されるべきだ」にとどまり、削減目標や基準年は示さなかった。

 一方、同案は「神戸イニシアチブ」として、温暖化の研究機関の国際ネットワーク構築や産業分野別に削減する「セクター別アプローチ」の手法開発などを盛り込んだ。【山田大輔、足立旬子】

毎日新聞 2008年5月26日 東京朝刊

インド:温室効果ガス排出量の削減、明言

  • 2008/05/26(月) 07:11:32

インドのナモナレーン・ミーナ環境森林相は25日、鴨下一郎環境相と会談し、温室効果ガス排出量の削減に乗り出すことを明らかにした。具体的な数値は示さなかったが、削減に取り組む姿勢を示したのは初めて。インドの排出量は世界第5位で日本に次いで多い。「温暖化対策は先進国優先」とする多くの途上国の姿勢に影響を与えそうだ。近く行動計画を公表するという。

 昨年の独ハイリゲンダム・サミットで、世界が50年までに排出量を半減することを真剣に検討することで一致。鴨下環境相は「先進国、途上国それぞれが努力することが必要だ」と理解を求めた。

 ミーナ環境森林相は「気候変動枠組み条約は共通だが差異ある責任を求めている。削減を含めた行動計画を発表したい」と応じ、「日本の産業界に学び、低炭素社会づくりに参加したい。京都議定書後の枠組みが合意するよう協力する」と語った。今後、環境相間で定期協議する。【山田大輔】

毎日新聞 2008年5月26日 東京朝刊

ホッキョクグマ:国際環境団体、米の保護政策批判し提訴

  • 2008/05/26(月) 07:10:58

 【ニューヨーク共同】生物多様性センター(米アリゾナ州)やグリーンピースなどの国際環境保護団体は、米内務省が発表したホッキョクグマの絶滅危惧(きぐ)種法に基づく指定は保護対策として不十分な上、地球温暖化という根本原因への対処に欠けているとして、指定の差し止めを求める訴訟を起こしたことを明らかにした。

 AP通信によると、内務省は、近い将来に絶滅の危険にさらされるとしたが、団体側は、より重度の指定にすべきだと主張している。

毎日新聞 2008年5月26日 東京朝刊

CO2:飛行機出張で排出、全体の2割−−東大

  • 2008/05/26(月) 07:10:25

東京大の教職員・学生が出張に航空機を利用することで排出する二酸化炭素(CO2)は、東大の総排出量の2割近くに相当することが、花木啓祐教授(都市工学)らの分析で分かった。国際会議の開催地の多くは欧米で、日本からの移動は距離がかさむためという。花木教授は「軽視できない量だ。他大学の排出源と比較し、対策を具体化したい」と話している。

 東大のキャンパス全体が排出するCO2は05年度が13万3000トン、06年度は12万8000トン。うち約7割を占める本郷キャンパス(東京都文京区)は、工場などを除く業務部門の事業所では東京都で最大の排出源になっている。エネルギー消費の多い病院や研究施設が建ち並ぶからだ。このため東大は、省エネ促進などで12年度の全キャンパスからの排出を06年度比で15%削減する目標を掲げている。また、30年までに半減するための戦略も練る。

 花木教授と大学院工学系研究科2年の入谷和範さんは、05年度の教職員らの出張明細をもとに分析した。出張件数は延べ7万3774件で、うち1万9476件が航空機を使っていた。移動距離などから試算すると、総排出量は約2万3000トンにのぼった。

 目的地別に排出量をみると、北米が9266トン(3318件)で最も多く、欧州が7032トン(2809件)、国内出張は1775トン(8722件)だった。【田中泰義】

毎日新聞 2008年5月26日 東京朝刊